ハムスターも人間と同じ様に、たくさんの病気になる危険性を秘めながら生きています。
どんなに注意深く観察していても、ちょっとした湿疹から命の危険にさらされる場合もあります。
人間なら常備薬などがあり、場合によっては皮膚科にかかるなど手立てがありますが、ハムスターは、そうはいきません。
確かに自然治癒能力は、人間よりも高いかも知れませんが、放って置いて良いはずがありません。
今日は、僅かな皮膚の異常が、怖いことにつながっていくかも知れないことと、お腹の腫れの原因などについて考えてみたいと思います。
ハムスターの皮膚の異常
調べてみますと、ハムスターの皮膚の異常といっても脱毛を含み、本当にたくさんありました。
その中でも発症しやすいものについて書いてみます。
①脱毛や薄毛になる
- ダニなどの虫によるもの
- アレルギーによるもの
- 老化現象によるもの
- 栄誉不足によるもの
- ホルモンバランスの崩れによるもの
②ただれる
- 傷が原因のもの
- 火傷が原因のもの
③皮膚がカサカサして、白い粉(フケ)がでる
- 老化現象
- 栄養不良によるもの
- カビによるもの
④体が浮腫む
- 遺伝によるもの
- 食べ物によるもの
- 老化現象によるもの
⑤出血する
- 仲間同士のケンカや攻撃によるもの
- ストレスによるもの
- でき物を自分で引っ掻くことによるもの
- 劣悪な環境下によるもの
⑥切り傷・すり傷・皮膚がめくれる(はがれる)
- 仲間同士のケンカや攻撃によるもの
- 自分が原因の傷によるもの
- ストレスによるもの
- でき物を取ろうとして引っ掻くことによるもの
- 劣悪な環境下によるもの
⑦炎症を起して、赤く腫れる
- やけど
・・・など
ハムスターの皮膚病と内臓疾患の関係
調べによりますと、皮膚に異常が現われた場合には内臓にも異常がある場合が多いということです。
主に心配な症状は、脱毛です。
脱毛があると、腎臓系や肝臓系の病気が疑われます。
悪化してくると、関係する臓器が腫れることにより、表面に膨らみとなって、時にはしこりとなって、確認することができるそうす。
お腹が腫れる疾患
お腹が腫れる病気について調べてみると、次の様な病気が見つかりました。
一例ですが、載せてみます。
- 肝臓病・肝不全:ストレスや細菌・ウイルス感染、また栄養の偏りでも起こります。
- 子宮蓄膿症:出産回数が多いことによるホルモンバランスの崩れと、細菌感染で起こります。
- ティザー病・チザー病:ストレスと細菌感染で起こります。
- 腸閉塞:人間の日常生活で発生する綿くずや繊維など、また、ペット用の固まるトイレの砂などを食べることにより、腸が詰まり発症します。また、長い毛を持つ個体の毛繕いでも同じことが起こります。
- 肺水腫・腹水症:心臓が肥大することで起こる心筋症という病気が原因で起こります。
- 便秘:ストレスや、寄生虫やウイルスなど、また、食物繊維の不足や運動不足でも起こります。腸閉塞を発症すると、便秘にもなります。
・・・など
予防や注意ができること
①健康診断を受けましょう
ハムスターをお迎えしてから2週間ほど経ったら、例え、元気でも動物病院に連れて行くことをお薦めします。
ハムスターに必要な検査をしてもらえます。
同時に、食事や生活環境についてもアドバイスがもらえます。
②食事の管理をしっかりしましょう
- 主食+副食の基本形を守り、バランスの良い食事をさせてください。
※主食:ペレットタイプの餌(タンパク質含有量15%以上が理想)
- ミックスタイプは、好き嫌いが出るので避けた方が良い様です。
※副食:天然素材のものを中心に、時々は低塩チーズやヨーグルトなど
個体や年齢や体調などにより、副食の量や内容は変えるのが良い様です。
③温度と湿度の管理をしっかりしましょう
調べによると、ハムスターにとっての温度と湿度は、結構大切な様です。
- 理想的な温度と湿度は、20~24ºCと45~55%だそうですが、元々が「乾燥地帯または半乾燥地帯」の動物ですから、乾燥には強いとされています。逆に、湿度の高い環境にならない様に注意して下さい。
- 一日の温度差が10ºC以上あると体調を崩し、病気になるリスクが高まります。温度変化に注意して、もしも冬場に気温差がでる様なら、ペットヒーター等を用意するのが良いでしょう。
※気温が5ºC以下になると疑似冬眠に入ります。
疑似冬眠は、とても体力を消耗するそうなので、感染症などの病気のリスクが高まり、それが原因で命を落とすこともあるそうです。
④ハムスターの生活環境を整えましょう
- ゲージについて
ペットショップにはハムスター飼育ゲージセットとして、巣箱、餌入れ、回し車、トイレなど、必要なアイテムが一式揃っているものがあります。
ですが、調べによると、水槽をケージ代わりに、天井は金網でしっかり鍵がかかるタイプが良さそうです。
ただし、周りがガラスなので蒸れる心配がありますが、転落などによる怪我や金網をかじることで起きる歯並びの異常など、ハムスターにとってのデメリットを遠ざけることができる方が大きい様です。
- 巣箱について
ハムスターにとって巣箱とは、気持ちが落ち着き、冬場は寒さよけになり、周囲から身を隠せる場所です。
巣箱選びは、掃除がしやすい底のないものがお薦めです。
また、もしもの診察の時も、ハムスターを即座に診せることができます。
- 餌入れについて
ハムスターには、餌入れなどを容易にひっくり返す力があります。
そこで、餌入れ自体が重たいか、固定できるものがお薦めです。
また、主食(ペレット)用と副食(生野菜など)用に分けると衛生的です。
- 水入れについて
ハムスターが衛生的に水を飲める様に給水ボトルというものがあります。
これは、揃えてあげましょう。
時々で良いので水の漏れやボトルの劣化具合など、外に漏れがないかをチェックしてください。
ハムスターにとって、湿気は大敵です。
- トイレについて
ハムスターは、自分でトイレの場所を決めて自分で清潔に使う様ですが、汚れたからといって自分からは、簡単に環境を変えることができません。
人間が気を遣って、より衛生的に保つ必要があります。
ハムスター用のトイレがありますので、用意してあげましょう。
湿気対策や健康面チェック(糞尿の状態など)をする意味でも、日々の日課として交換は必要と考えます。
- 回し車について
ハムスターの運動不足や肥満対策の面から回し車は必要です。
ですが、はしごタイプの回し車では、足を踏み外して落下など、怪我や取り返しの付かない事故になることもある様です。
選び方に注意が必要です。
- 床材、巣材について
ハムスターの種類(ドワーフ種やそのほか)によっても多少の違いがありますが、基本的に、以下の素材は、避けるべきです。
- 木くず:外的にも内的に害を及ぼす素材(皮膚疾患など)
- 綿:絡まりやすい素材(血行の妨げなど)
お薦めの素材は、無添加自然素材100%の干し草や切った藁、虫などを寄せ付けないといわれている新聞紙、人間が安心して使うティッシュペーパーなどです。
中でも無添加自然素材100%の物は、食べても安心ですし、パッケージにも「食べられます」と書かれています。
⑤毎日のスキンシップ
ハムスターは、あまり手のかからない動物ですが、生きている以上、人間と同じ様にかまってもらいたいし、寂しくて病気にもなります。
ハムスターの健康チェックを兼ねて、毎日、短い時間でも一緒の時間を持ちましょう。
まとめ
ハムスターをお迎えした理由・・・「ただ自分が寂しいから」だけでお迎えしたとすれば、それはあまりにも身勝手です。
あなたが「忙しい、眠い」などでお世話できなくても、ハムスターは声もたてず、黙って待っているのです。
ですが、ハムスターにとってあなただけが頼りで、あなただけがハムスターの命を握っています。
一緒に過ごす時間を楽しみながら、健康チェックをしてください。過ごす時間が多くあれば、必ず異変に気が付きます。
短いハムスターの寿命以上の長生きを目標に、たくさん触れ合ってあげましょう。
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